焼酎こぼれ話
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鹿児島が誇る芋焼酎の文化は、様々な歴史と工夫から成り立っています。
その一端をご紹介できればと思います。
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■麹とは・・・・
焼酎の原料には、「麹(こうじ)」と記載があります。
焼酎では黒麹・白麹と呼ばれる、黒いコウジカビ・白いコウジカビを主に使います。 一般的に黒麹仕込みでは風味が強く、白麹ではまろやかな焼酎になると言われています。 米を蒸してその上、様々な酵素をもつ、コウジカビを繁殖させたものが麹です。
■麹と発酵について・・・
麹と水と酵母菌を合わせて仕込むと、コウジカビの酵素が米のデンプンから糖分を作り、更に酵母菌がアルコール発酵します。 この工程を一次仕込み、できたお酒を酒母と呼び、焼酎造りの基本となります。
酒母に、二次仕込みの原料として、蒸したお芋を加えると、その甘い糖分を酵母菌があっという間に消費しますので、 アルコール発酵が数日間で一気に進みます。
酵母が出す炭酸ガスで、もろみはブクブク泡立ちます。
蒸し芋にまだ残っているでんぷんは 麹がゆっくり糖化してから、酵母によってアルコール発酵されるので、
むだなく酒造りができます。
発酵の工程は2週間から3週間ほどかかります。
■焼酎の麹の特性について・・・
これだけ長期に発酵させても、もろみが腐らないのは、焼酎の黒麹・白麹がクエン酸もつくる酵素をもっているからです。
もろみはクエン酸によって半分酢漬けの状態になり、暑い鹿児島でも衛生的に発酵できます。
クエン酸は蒸発しないので、蒸留後の焼酎はまったく酸っぱくなくなります。
焼酎だけではなく、日本酒・味噌造りなど、日本の発酵文化にも麹は欠かせないものです。
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